第16回 ライフスタイル別 家計診断  ~小さな子どもがいるファミリー世帯~

今回の家計簿診断は、1歳の子どもがいるファミリー世帯です。
相談内容は、「子どもが生まれてから赤字が続き、貯蓄が減っています。
家計のバランスを見てほしい」というものです。

夫(32歳):会社員 手取り月収28万円 ボーナス手取り35万円×年2回
妻(30歳):専業主婦
子(1歳)

項目 金額
家賃 70000
電気 8000
ガス 5000
水道 3000
車のローン 17000
生命保険(二人分) 18000
自動車保険 5500
通信(電話、ネット) 7000
携帯(二人分) 10000
新聞 4000
食費 65000
日用品 10000
被服 5000
おむつ代 5000
ガソリン 10000
交際費 15000
化粧品、美容代(妻) 7000
レジャー費 5000
雑費(夫の本代など) 15000
合計 284500

<診断結果>
4500円の赤字!将来に向けての貯蓄も増やしていきたいもの。
収入の中でやりくりできるように、改善が必要です。

相談者のように、これまで共働きのうちは何の問題もなかったが、
子供ができて妻が仕事を辞めてから家計がきつくなったという相談は多く寄せられます。
しかし、これまでのどんぶり勘定を改め、家計管理を始めるチャンスです。
将来の楽しい夢のため、やりくり上手を目指していきましょう。

<ステップ①>
家計を見直します。

項目 金額 アドバイス内容
家賃 70000
電気 8000 子供が小さいうちからエコライフを心がけましょう。
夏場、冬場は電気代もかさみます。
予算よりも少ない料金を目指して、高い時期に備えましょう。
ガス 5000
水道 3000
車のローン 17000 あと1年で支払いが終わります。
極力住宅ローン以外のローンは組まないようにしましょう。
ローンには高い利息がかかりますので、ほしいものは現金で。
生命保険(二人分) 10000
18000
シンプルな保障に見直します。
貯蓄性のない保険を解約し、
掛け捨てにすることで1万円に抑えます。
自動車保険 2500
5500
新車でなければ車両保険を外してしまうのも手。
支払方法を年払いにして積み立てて準備すると安くなります。
通信(電話、ネット) 7000
携帯(二人分) 8000
10000
家族は同じ会社にして通話料無料にするのが基本です。
プランも見直してみましょう。
新聞 4000
食費 51000
65000
子供が大きくなると食費はさらに増えていきます。
今は夫婦二人なので、もう少し抑えられるといいですね。
週1万円以内で月4万円からやってみましょう。
夫の昼食も週2回お弁当にすると7000円浮きます。
日用品 10000
被服 5000
おむつ代 5000
ガソリン 10000
交際費 5000
15000
交際費がかからなかった月も冠婚葬祭費など特別費として、
月5000円ほど積み立てておくとよいでしょう。
妻こづかい
化粧品、美容代(妻)
7000 こまごました妻の出費は、こづかいを決め、
その範囲内でやりくりしましょう。
レジャー費 5000
夫こづかい
雑費(夫の本代など)
20000
15000
夫の趣味や本、
飲み会代はこづかいとしてまとめて予算を取るとよいでしょう。
合計 252500
284500
3万2千円の支出減に成功!
1年間では38万円にもなります。
5年10年ではその差はさらに広がります。

このように家計見直しは、まずは大きな支出から見直します。

このように家計見直しは、まずは大きな支出から見直します。
給料天引きの生命保険などは、引かれるのが当たり前と思ってあきらめていませんか。
過去のコラムを参考に見直してみましょう。
2008年10月号記事
次に、やりくりできそうな変動費(食費、携帯電話、こづかい)にメスを入れてみます。
どの項目(費目=ひもく)の予算は削りたくないか、自分なりの優先順位を持っておくとよいでしょう。

<ステップ②>
貯蓄の目標額を決めます。
例えば教育資金なら、大学に進学する場合、学部にもよりますが
18歳までに300万円を目安に貯めるとよいでしょう。
また、住宅資金であれば、購入する物件価格の3割は準備しておきましょう。
その他、旅行や車、趣味など、貯めたい額と貯められる期間を出して計画を立てましょう。
相談者の場合、手取り収入が28万円で、家計改善後の月の支出目安が25万2500円です。
順調にいけば2万7500円残る計算です。
少し余裕をもって、2万円を毎月の貯蓄目標額にして始めましょう。

初めは目標額を低く設定します。
できた!という達成感を積み上げていくと、自信とやる気につながります。
もちろん、やりくりが上達していけば、貯蓄額がアップできます。

ボーナスの使い道も予算を立てて、貯蓄にまわす分も忘れずに確保しましょう。

車のローンがあと1年で終わります。
ローン終了後は家計費に入れず、そのまま教育資金の貯蓄にスライドしていきましょう。
1万7千円を18歳まで16年間貯めると307万円になります。

<ステップ③>
引き続き家計簿をつけながら、おおまかな予算をつかんでいくとよいでしょう。
続けていくと、自分の理想的な家計割合が出来上がっていきます。
子どもの成長とともに、子ども費も増えていきます。
収入で足りないようであれば、妻が働くことも視野に入れておきましょう。

以上、いかがでしたでしょうか。
お金を貯める近道は、家計を把握することから始めます。
まずは家計簿を活用してみましょう。
 

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