第4回 赤字を出さない家計管理(2)

前回のコラムでは、赤字を出さない家計管理の秘訣として
「家計簿を記録簿に終わらせず、翌月に当月のよい点、悪い点を反映させること」
と書きました。

それは、毎月お金を使った後に行う作業の話でしたね。
今回は、毎月お金を使う前にちょっとした工夫をするだけで赤字対策ができます。

そのポイントとは、【家計費の予算化】です。

国にしても、企業にしても、年度の初めには必ず予算を組みますね。
限られた収入を有効に使うために、予想される収入にあわせて予算を組んでしまうのです。

具体的にはこんな感じです。

~収入30万円(夫25万円、妻5万円)の4人家族の例

例えば、食費を4万円、外食費を1万円、日用品を1万円、水道光熱費を1万円…というように、
家計簿の費目別に、予算を決めてから使います。

よく雑誌などで紹介されている、封筒などに「袋分け」するやり方でもよいでしょう。
あらかじめその分の予算をとっておくので、
他を使いすぎてもその部分の支払いを予算分、確保できています。
また、どのくらい使ったのか月の途中でもわかりやすく、
残金が明確なのでやりくりしやすい利点があります。

しかし、毎月うまく予算内に収まればいいのですが、
例えばシーズン初めの衣料品などある月は多く、
ある月は少ないこともでてきます。

そこでオススメなのが、年間で家計費の予算を組んでしまうことです。
例えば、年間の食費の予算を60万円にしたとします。

1月の予算は5万円ですが、4万円で収まったとします。
そうすると、1月で余った1万円は、次の食費の予算に繰り越しになります。
2月~12月で使える予算が60万-4万=56万になりました。
従って、56万÷11か月=5万909円となり、
当初より毎月909円予算がアップしたことになります。

逆に、1月の食費の実績が6万円になってしまったとします。
すると、60万-6万=54万
54万÷11か月=4万9090円となり、当初より毎月910円予算が少なくなりました。

このようにして、多く使ってしまった月は、翌月、抑えるようにし、
逆にがんばって予算内でやりくりできたら、予算が増えるようになっています。

例えば、レジャー費なども、
「少し奮発して出費が多くなってしまった月は残りの月で調整する」
「あまり使わなかった月は、次月以降に予算が増えて、楽しみが先送りできる」など、
家計の中で、メリハリができて毎月の収支にこだわらず
年単位で予算を把握するという利点になります。

いかがでしたか?
お金を使う前の工夫=「家計の予算化」を活用して、
お金のたまる家計管理を目指したいですね。

次回も家計の予算化をテーマにとりあげます。お楽しみに。

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